いじめ防止基本方針

藤井寺市立藤井寺中学校 いじめ防止基本方針

平成31年4月1日

1.いじめ防止等のための対策に関する基本方針

(1)基本理念

○いじめは、いじめを受けた生徒の教育を受ける権利を著しく侵害し、その心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるのみならず、その生命又は身体に重大な危険を生じさせるおそれがある。

○本基本方針は、生徒の尊厳を保持する目的の下,学校・地域住民・家庭その他の関係者が連携し、いじめの問題の克服に向けて取り組むよう、いじめ防止対策推進法第11条第1項の規定に基づき、本校が、いじめの防止等(いじめの防止,いじめの早期発見及びいじめへの対処をいう。以下同じ。)のための対策を総合的かつ効果的に推進するためのものである。

○本校では、「いじめは絶対許さない」「二度と同じ悲しみを繰り返さない」という確固たる信念を持って、校長のリーダーシップの下、総力を挙げて取組む。

○学校及び教職員は、全ての生徒が安心して学習やその他教育活動に取り組むことができるように、保護者や地域、関係者との連携を図りながら、学校全体でいじめの防止と早期発見に取り組むとともに、いじめが疑われる場合は、迅速かつ適切に事案に対処し、早期解決、及び再発防止に努める。

(2)いじめの定義

「いじめ」とは、生徒等に対して、当該生徒等が在籍する学校に在籍している等、当該生徒等と一定の人的関係にある他の生徒等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった生徒等が心身の苦痛を感じているものをいう。

※留意点について
①個々の行為が「いじめ」に当たるか否かの判断は、表面的・形式的にすることなく、いじめられた生徒の立場に立つことが必要である。
この際、いじめには、多様な態様があることに鑑み,法の対象となるいじめに該当するか否かを判断するに当たり、「心身の苦痛を感じているもの」との要件が限定して解釈されることのないよう努めることが必要である。

②いじめられていても、本人がそれを否定する場合が多々あることを踏まえ、当該生徒の表情や様子をきめ細かく観察するなどして確認する必要がある。
ただし、このことは、いじめられた生徒の主観を確認する際に(行為の起こったときのいじめられた生徒)本人や周辺の状況等を客観的に確認することを排除するものではない。なお、いじめの認知は、特定の教職員のみによることなく、法第22条の「学校におけるいじめの防止等の対策のための組織」(いじめ対策委員会)を活用して行う。

③「一定の人的関係」とは、学校の内外を問わず、同じ学校・学級や部活動の生徒や、塾やスポーツクラブ等の当該生徒が関わっている仲間や集団(グループ)などを指す。

④「物理的な影響」とは、身体的な影響のほか、金品をたかられたり、隠されたり、嫌なことを無理矢理させられたりすることなどを意味する。けんかやふざけ合いであっても見えないところで被害が発生している場合もあるため、背景にある事情の調査を行い、いじめられた生徒の感じる被害性に着目し、いじめに該当するか否かを判断するものとする。

さらに、例えばインターネット上で悪口を書かれた生徒がいたが、当該生徒がそのことを知らずにいるような場合など、行為の対象となる生徒本人が心身の苦痛を感じるに至っていないケースについても、加害行為を行った生徒に対する指導等については法の趣旨を踏まえた適切な対応が必要である。

しかし、加えて、いじめられた生徒の立場に立って、いじめに当たると判断した行為でも、その全てが厳しい指導を要する場合にあてはまらないケースもある。具体的には,好意から行った行為が意図せずに相手側の生徒に心身の苦痛を感じさせてしまった場合、行為を行った生徒に対して、悪意はなかったことを十分加味したうえで、学校は対応する必要がある。

⑤具体的ないじめの態様は、以下のようなものがある。
・冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる仲間はずれ、集団による無視をされる軽くぶつかられたり、遊ぶふりをして叩かれたり、蹴られたりする。
・ひどくぶつかられたり、叩かれたり、蹴られたりする。金品をたかられる、金品を隠されたり、盗まれたり、壊されたり、捨てられたりする。嫌なことや恥ずかしいこと、危険なことをされたり、させられたりする。
・パソコンや携帯電話等で、誹謗中傷や嫌なことをされる 等

 

上記の「いじめ」の中には,犯罪行為として取り扱われるべきと認められ、早期に警察に相談することが重要なものや、生徒の生命、身体又は財産に重大な被害が生じるような、直ちに警察に通報することが必要なものが含まれる。
これらについては、教育的な配慮かつ被害者の意向を十分踏まえた上で早期に警察に相談・通報の上、警察と連携した対応を取ることが必要である。

 

3)いじめの禁止

いじめは決して行ってはならない行為である。

 

2.本校における「いじめの防止」「早期発見」「いじめに対する措置」のポイント 「大阪府教委作成いじめ対応マニュアル」参照

(1)取組姿勢について

「いじめは絶対に許さない」

・本校では、「いじめは絶対許さない」という確固たる信念を持って、校長のリーダーシップの下、全ての教職員が総力を挙げて取り組む。

(2)いじめの防止について

1) 基本的考え方

ア)いじめの未然防止に、全ての教職員が取り組む。

1.いじめは「どの生徒にも起こりうる、どの生徒も被害者にも加害者にもなりうる」という実態を踏まえ、生徒の尊厳が守られ、生徒をいじめに向かわせないための防止・早期発見に、全ての教職員が取り組む。

イ)集団づくり、仲間づくりをすすめる。

1.未然防止の基本として、生徒、周囲の友人や教職員と信頼できる関係の中、安心・安全に学校生活を送ることができ、規律正しい態度で授業や行事に主体的に参加活躍できるような授業づくりや集団づくり、学校づくりを行っていく。

2.生徒に集団の一員としての自覚や自信が育まれることにより、いたずらにストレスにとらわれることなく、互いを認め合える人間関係・学校風土を生徒自らが作り出していくように取り組む。

ウ)未然防止の取り組みの成果について、PDCAサイクルに基づく取組を継続する。

1.未然防止の取り組みが、着実に成果を上げているかどうかについて、日常的に生徒の行動の様子を把握したり、定期的なアンケート調査や生徒の欠席日数などで検証したりして、どのような改善を行うのか、どのような新たな取り組みを行うかを定期的に検討し、体系的・計画的にPDCAサイクルに基づく取り組みを継続していく。

2)いじめの防止のための取り組み

ア)いじめについての共通理解を図る

1.いじめの態様や特質、原因・背景、具体的な指導上の留意点などについて、校内研修や職員会議で周知を図り、平素から教職員全員の共通理解を図っていく。

2.また、生徒に対しても、全校集会や学級活動(ホームルーム活動)などで校長や教職員が、日常的にいじめの問題について触れ、「いじめは人間として絶対に許されない」との雰囲気を学校全体に醸成していく。

イ)生徒が、いじめに向かわない態度・能力の育成

1.学校の教育活動全体を通じた道徳教育や人権教育の充実、読書活動・体験活動などの推進により、生徒の社会性を育むとともに、幅広い社会体験・生活体験の機会を設け、他人の気持ちを共感的に理解できる豊かな情操を培い、自分の存在と他人の存在を等しく認め、お互いの人格を尊重する態度を養う。

2.また、自他の意見の相違があっても、互いを認め合いながら建設的に調整し、解決していける力や、自分の言動が相手や周りにどのような影響を与えるかを判断して行動できる力など、生徒が円滑に他者とコミュニケーションを図る能力を育てる。

ウ)いじめが生まれる背景と指導上の注意

1.いじめ加害の背景には、勉強や人間関係等のストレスが関わっていることを踏まえ、授業についていけない焦りや劣等感などが過度なストレスとならないよう、一人一人を大切にした分かりやすい授業づくりを進めていく。学級や学年、部活動等の人間関係を把握して一人一人が活躍できる集団づくりを進めていく。

2.また、ストレスを感じた場合でも、それを他人にぶつけるのではなく、運動・スポーツや読書などで発散したり、誰かに相談したりするなど、ストレスに適切に対処できる力を育んでいく。

3.なお、教職員の不適切な認識や言動が、生徒を傷つけたり、他の生徒によるいじめを助長したりすることのないよう、指導の在り方には細心の注意を払う。教職員による「いじめられる側にも問題がある」という間違った認識や発言は、いじめている生徒や、周りで見ていたり、はやし立てたりしている生徒を容認するものになり、いじめられている生徒を孤立させ、いじめを深刻化させることを理解し指導していく。

○発達障害を含む、障害のある生徒がかかわるいじめについては、教職員が個々の生徒の障害の特性への理解を深めるとともに、個別の教育支援計画や個別の指導計画を活用した情報共有を行いつつ、当該生徒のニーズや特性、専門家の意見を踏まえた適切な指導及び必要な支援を行うことが必要である。

○海外から帰国した生徒や外国人の生徒、国際結婚の保護者を持つなどの外国につながる生徒は、言語や文化の差から、学校での学びにおいて困難を抱える場合も多いことに留意し、それらの差からいじめが行われることがないよう、教職員、生徒、保護者の外国人生徒等に対する理解を促進するとともに、学校全体で注意深く見守り、必要な支援を行う。

○性同一性障害や性的指向・性自認に係る生徒に対するいじめを防止するため、性同一性障害や性的指向・性自認について、教職員への理解の促進や学校として必要な対応について周知する。
○災害で被災した生徒又は大地震による原子力発電所事故によって避難している生徒(以下「被災児童生徒」という)については、被災児童生徒が受けた心身への多大な影響や慣れない環境への不安感等を教職員が十分に理解し、当該生徒に対する心のケアを適切に行い、細心の注意を払いながら、被災児童生徒に対するいじめの未然防止・早期発見に取り組む。

上記の生徒を含め、学校として特に配慮が必要な児童生徒については日常的に、当該生徒の特性を踏まえた適切な支援を行うとともに、保護者との連携、周囲の生徒に対する適切な指導を組織的に行う。

エ)生徒に自己有用感や自己肯定感を育む

1.ねたみや嫉妬などいじめにつながりやすい感情を減らすために、全ての生徒が、認められている、満たされているという思いを抱くことができるよう、学校の教育活動全体を通じ、生徒が活躍でき、他者の役に立っていると感じ取ることのできる機会を全ての生徒に提供し、生徒の自己有用感が高められるよう努める。

2.その際、当該学校の教職員はもとより、家庭や地域の人々などにも協力を求めていくことで、幅広い大人から認められているという思いが得られるよう工夫する。
3.自己肯定感を高められるよう、困難な状況を乗り越えるような体験の機会などを設ける。

4.社会性や自己有用感・自己肯定感などは、発達段階に応じて身に付いていくものである事を踏まえ、異学校種や同学校種間で適切に連携して取り組むようにする。

5.幅広く長く多様なまなざしで生徒を見守ることができるだけでなく、生徒自らも長い見通しの中で自己の成長発達を感じ取り、自らを高めることができるようにする。
オ)生徒自らがいじめについて学び、取り組む

1.生徒自らがいじめの問題について学び、そうした問題を生徒自身が主体的に考え、生徒自身がいじめについて考えるような取り組みを推進する。

2.教職員は、全ての生徒がその意義を理解し、主体的に参加できる活動になるように努め、教職員は陰で支える役割に徹するよう心がける。

 

3)早期発見 

ア) 基本的考え方(子どものささいな変化を見逃さない取り組みの継続)

1.いじめは大人の目に付きにくい時間や場所で行われたり、遊びやふざけあいを装って行われたりするなど、大人が気付きにくく判断しにくい形で行われることを認識する。

2.たとえ、ささいな兆候であっても、いじめではないかとの疑いを持って、早い段階から複数の教職員で的確に関わり、いじめを隠したり軽視したりすることなく、いじめを積極的に認知する。

3.日頃からの生徒の見守りや信頼関係の構築等に努め、生徒が示す小さな変化や危険信号を見逃さないようアンテナを高く保つとともに、教職員相互が積極的に生徒の情報交換を行い、情報を共有していく。

4.指導に困難を抱える学級や学校では、暴力を伴わないいじめの発見や早期対応が一層難しくなる点に注意する。また、例えば暴力をふるう生徒のグループ内で行われるいじめ等、特定の生徒のグループ内で行われるいじめについては、被害者からの訴えがなかったり、周りの生徒も教職員も見逃しやすかったりするので注意深く対応する。

イ)いじめの防止や対策のための組織
「いじめ対策委員会」を設置し、定期的に取り組みをすすめる。
具体な内容は以下のとおりとする。

1)構成員
校長、教頭、生徒指導主事、子ども支援コーディネーター、学年主任、学年生徒指導担当、
養護教諭(必要に応じて特別支援コーディネーター、スクールカウンセラーにも参加願う)

2)活動内容
○いじめの防止に関すること    ○いじめの早期発見に関すること
○いじめ事案への対応に関すること ○不登校傾向者に係る情報交換
○生徒指導事案や不登校傾向にある生徒の情報交換とその対応に関すること

3)いじめの早期発見のための措置(アンケート、教育相談等の実施)

1.定期的なアンケート調査や定期的な教育相談の実施等により、いじめの実態把握に取り組むとともに、生徒が日頃からいじめを訴えやすい雰囲気をつくる。また、保護者用のいじめチェックシートなどを活用し、家庭と連携して生徒を見守り、健やかな成長を支援していく。

2.生徒及びその保護者、教職員が、抵抗なくいじめに関して相談できる体制を整備するとともに、生徒や保護者の悩みを積極的に受け止められているか、適切に機能しているかなど、定期的に体制を点検すること、保健室や相談室の利用、電話相談窓口について広く周知する。

3.教育相談等で得た、生徒の個人情報については、対外的な取扱いの方針を明確にし、適切に扱うものとする。

4.定期的なアンケートや教育相談以外にも、いじめの早期発見の手立ては、休み時間や放課後の雑談の中などで生徒の様子に目を配ったり、個人ノートや生活ノート等、教職員と生徒の間で日常行われている日誌等を活用して交友関係や悩みを把握したり、個人面談や家庭訪問の機会を活用したりする。

5.これらにより集まったいじめに関する情報についても学校の教職員全体で共有して、組織的な対応を行う。学校におけるいじめ防止対策の実施効果を検証し、より効果的な運用を図るように努める。

 

ウ)いじめの定期的調査
○生徒対象アンケート調査・・・・・・年3回(6月、10月、1月)
○保護者対象アンケート調査・・・・・・・年1回(10月・11月)
○教育相談週間・・・・・・年3回(6・7月、11・12月、2月)

 

エ)いじめ相談体制
学校全体で相談しやすい体制を作り、生徒が日頃からいじめを訴えやすい環境を整える。
学校外における電話相談窓口を定期的に案内し、広く周知する

学校内相談窓口  ○管理職、担任、こども支援コーディネーター、養護教諭
○スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー

※留意点

①アンケートは、学期ごとなどの節目で生徒の生活や人間関係の状況を把握できるよう、年度当初に適切に計画を立て実施するとともに、全生徒との面談等に役立てることが必要である。ただし、アンケートはあくまで手法の一つであり、教員と生徒の信頼関係の上で初めてアンケートを通じたいじめの訴えや発見がありうること、アンケートを実施した後に起きたいじめについては把握できないことなどに留意する。

②生徒の相談に対し、「たいしたことではない」「それはいじめではない」などと悩みを過小評価したり、相談を受けたにもかかわらず真摯に対応しなかったりすることはあってはならない。

 

(3)いじめに対する措置

1) 基本的な考え方(早期対応、早期解決、組織的対応)

1.発見・通報を受けた場合には、特定の教職員で抱え込まず、速やかにいじめ対策委員会の構成員に連絡し組織的に対応する。

2.被害生徒を守り通すとともに、教育的配慮の下、毅然とした態度で加害生徒を指導する。
3.いじめは謝って済む問題ではない。謝罪や責任を形式的に問うことに主眼を置くのではなく

社会性の向上等、生徒の人格の成長に主眼を置いた指導を行う。教職員全員の共通理解の下、
保護者の協力を得て、関係機関・専門機関と連携し、対応に当たる。

 

2)いじめの発見・通報を受けたときの措置

1.遊びや悪ふざけなど、いじめと疑われる行為を発見した場合、その場でその行為を止める。
生徒や保護者から「いじめではないか」との相談や訴えがあった場合には、真摯に傾聴する。
ささいな兆候であっても、いじめの疑いがある行為には、早い段階から的確に関わりを持つ。その際、いじめられた生徒やいじめを知らせてきた生徒の安全を確保する。

2.発見、通報を受けた教職員は直ちにいじめ対策委員会の構成員に報告し、当該生徒に係る情報を報告し、学校の組織的な対応につなげなければならない。すなわち、学校の特定の教職員がいじめに係る情報を抱え込み、いじめ対策委員会に報告を行わないことはいじめ防止対策推進法第23条第1項目の規定に違反し得る。その後は、速やかにアセスメント・プランニングを行い、関係生徒から事情を聴き取るなどして、いじめの事実の有無の確認を行う。事実確認の結果は、校長が責任を持って学校の設置者に報告するとともに、校長の指示のもと被害・加害生徒の保護者に連絡する。

3.学校が、いじめる生徒に対して必要な教育上の指導を行っているにもかかわらず,その指導により十分な効果を上げることが困難な場合において、いじめが犯罪行為として取り扱われるべきものと認めるときは、いじめられている生徒を徹底して守り通すという観点から、ためらうことなく所轄警察署と相談し、教育委員会との連携を密にし、対処する。

4.生徒の生命、身体又は財産に重大な被害が生じるおそれがあるときは、所轄警察署に通報し、適切に援助を求める。

3) いじめられた生徒又はその保護者への支援について

1.いじめられた生徒から、事実関係の聴取を行う。その際、いじめられている生徒にも責任があるという考え方はあってはならず、「あなたが悪いのではない」ことをはっきりと伝えるなど、自尊感情を高めるよう留意する。

2.生徒の個人情報の取扱い等プライバシーには十分に留意して以後の対応を行っていく。

3.家庭訪問等により、迅速に保護者に事実関係を伝える。いじめられた生徒や保護者に対し徹底して守り通すことや秘密を守ることを伝え、できる限り不安を除去するとともに事態の状況に応じて、複数の教職員の協力の下、当該生徒の見守りを行うなど,いじめられた生徒の安全を確保する。

4.いじめられた生徒にとって信頼できる人(親しい友人や教職員,家族,地域の人等)と連携し、いじめられた生徒に寄り添い支える体制をつくる。いじめられた生徒が安心して学習その他の活動に取り組むことができるよう、必要に応じていじめた生徒を別室において指導することなど、状況に応じていじめられた生徒が落ち着いて教育を受けられる環境の確保を図る。また、その場合、出席停止を行なうことも辞さない。

5.状況に応じて、心理や福祉等の専門家・教員経験者・警察官経験者など外部専門家の協力を得る。

6.いじめは単に謝罪をもって安易に解消することはできない。いじめが「解消している」状態とは、少なくとも次の2つの要件が満たされている必要がある。ただし、これらの要件が満たされている場合であっても、必要に応じ、他の事情も勘案して判断するものとする。

○いじめに係る行為が止んでいること

被害者に対する心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)が止んでいる状態が相当の期間継続していること。この相当期間とは、少なくとも3か月を目安とする。ただし、いじめの被害の重大性等からさらに長期の期間が必要であると判断される場合は、この目安にかかわらず、学校の設置者又はいじめ対策委員会の判断により、より長期の期間を設定するものとする。教職員は相当の期間が経過するまでは、被害・加害生徒の様子を含め状況を注視し、期間が経過した段階で判断を行う。行為が止んでいない場合は改めて指導と見守りを継続する。

○被害生徒が心身の苦痛を感じていないこと
いじめに係る行為が止んでいるかどうかの判断する時点において、被害生徒がいじめの行為により心身の苦痛を感じていないと認めること。被害生徒本人及びその保護者に対し、心身の苦痛を感じていないかどうかを面談により確認する。

 

学校は、いじめが解消に至ってない段階では、被害生徒を徹底的に守り通し、その安全・安心を確保する責任を有する。いじめ対策委員会においては、いじめが解消に至るまで被害生徒の支援を継続するため、アセスメント・プランニングを行い確実に実行する。
上記のいじめが「解消している」状態とは、あくまで、一つの段階に過ぎず、「解消している」状態に至った場合でも、継続して十分な注意を払い、事実確認のための聴き取りやアンケート等により判明した情報を適切に提供する。
いじめが再発する可能性が十分あり得ることを踏まえ、教職員は、当該いじめの被害生徒及び加害生徒については、日常的に注意深く観察する必要がある。

※留意点

いじめが学校で起きたという負い目から、いじめられた生徒の保護者に言われるがままに指導や行動をしてしまうことが多い。アセスメントとプランニングに基づいた、いじめ解決までの学校としての方針をしっかりと説明し協力を求める。

4) 重大事態への対処

1. 学校の設置者又は学校による調査

いじめの重大事態については,本基本方針及び「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン(平成29年3月文部科学省)」により適切に対応する。

2. 重大事態の発生と調査

 

(学校の設置者又はその設置する学校による対処)
第28条学校の設置者又はその設置する学校は、次に掲げる場合には、その事態(以下「重大事態」という。)に対処し、及び当該重大事態と同種の事態の発生の防止に資するため、速やかに、当該学校の設置者又はその設置する学校の下に組織を設け、質問票の使用その他の適切な方法により当該重大事態に係る事実関係を明確にするための調査を行うものとする。一 いじめにより当該学校に在籍する生徒等の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき。二 いじめにより当該学校に在籍する生徒等が相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあると認めるとき。○ 学校の設置者又はその設置する学校は、前項の規定による調査を行ったときは,当該調査に係るいじめを受けた児童等及びその保護者に対し、当該調査に係る重大事態の事実関係等その他の必要な情報を適切に提供するものとする。○ 第1項の規定により学校が調査を行う場合においては、当該学校の設置者は、同項の規定による調査及び前項の規定による情報の提供について必要な指導及び支援を行うものとする。

 

① 重大事態の意味について
「いじめにより」とは、各号に規定する児童生徒の状況に至る要因が当該生徒に対して行われるいじめにあることを意味する。また、法第1号の「生命,心身又は財産に重大な被害」については,いじめを受ける生徒の状況に着目して判断する。

例えば,
○ 生徒が自殺を企図した場合
○ 身体に重大な傷害を負った場合
○ 金品等に重大な被害を被った場合
○ 精神性の疾患を発症した場合
などのケースが想定される。

法第2号の「相当の期間」については、不登校の定義を踏まえ、30日を目安とする。ただし、生徒が一定期間、連続して欠席しているような場合には、上記目安にかかわらず、学校の設置者又は学校の判断により、迅速に調査に着手することが必要である。
また、生徒や保護者から、いじめにより重大な被害が生じたという申立てがあったときは、その時点で学校が「いじめの結果ではない」あるいは「重大事態とはいえない」と考えたとしても、重大事態が発生したものとして報告・調査等に当たる。生徒又は保護者からの申立ては、学校が把握していない極めて重要な情報である可能性があることから、調査をしないまま、いじめの重大事態ではないと断言できないことに留意する。

② 重大事態の報告
学校は、重大事態が発生した場合は、当該学校を設置する教育委員会を通じて藤井寺市長へ、
事態発生について報告する。

③ 調査の趣旨及び調査主体について
法第28条の調査は、重大事態に対処するとともに、同種の事態の発生の防止に資するために行うものである。
学校は、重大事態が発生した場合には、直ちに学校の設置者に報告し、学校の設置者は、その事案の調査を行う主体や、どのような調査組織とするかについて判断する。
調査の主体は、学校が主体となって行う場合と、学校の設置者が主体となって行う場合が考えられるが、従前の経緯や事案の特性、いじめられた生徒又は保護者の訴えなどを踏まえ、学校主体の調査では、重大事態への対処及び同種の事態の発生の防止に必ずしも十分な結果を得られないと学校の設置者が判断する場合や、学校の教育活動に支障が生じるおそれがあるような場合には、学校の設置者において調査を実施する。
学校が調査主体となる場合であっても、法第28条第3項に基づき、学校の設置者は調査を実施する学校に対して必要な指導、また、人的措置も含めた適切な支援を行わなければならない。
なお、従前の経緯や事案の特性から必要な場合や、いじめられた生徒又は保護者が望む場合には、法第28条第1項の調査に並行して、市長等による調査を実施することも想定しうる。この場合、調査対象となる生徒等への心理的な負担を考慮し、重複した調査とならないよう、法第28条第1項の調査主体と、並行して行われる調査主体とが密接に連携し、適切に役割分担を図ることが求められる(例えば、アンケートの収集などの初期的な調査を学校の設置者又は学校が中心となって行い、収集した資料に基づく分析及び追加調査を並行して行われる調査で実施する等が考えられる)。

④ 調査を行うための組織について
学校の設置者又は学校は、その事案が重大事態であると判断したときは、当該重大事態に係る調査を行うため、速やかに、その下に組織を設けることとされている。
この組織の構成については、弁護士や精神科医、学識経験者、心理や福祉の専門家であるスクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカー等の専門的知識及び経験を有する者であって、当該いじめ事案の関係者と直接の人間関係又は特別の利害関係を有しない者(第三者)について、職能団体や大学、学会からの推薦等により参加を図ることにより、当該調査の公平性・中立性を確保するよう努めることが求められる。
重大事態が起きてから急遽調査を行うための組織を立ち上げることは困難である点から、地域の実情に応じて、平時から調査を行うための組織を設置しておくことが望ましい。学校における調査において、学校の設置者が調査主体となる場合、法第14条第3項の教育委員会に設置される附属機関を調査を行うための組織とすることも考えられる。
また、学校が調査の主体となる場合、調査を行うための組織を重大事態の発生の都度設けることも考えられるが、それでは迅速性に欠けるおそれがあるため、法第22条に基づき学校に必ず置かれることとされている学校いじめ対策組織を母体として、当該重大事態の性質に応じて適切な専門家を加えるなどの方法によることも考えられる。

⑤ 事実関係を明確にするための調査の実施
「事実関係を明確にする」とは、重大事態に至る要因となったいじめ行為が、いつ(いつ頃から)誰から行われ、どのような態様であったか、いじめを生んだ背景事情や生徒の人間関係にどのような問題があったか、学校・教職員がどのように対応したかなどの事実関係を可能な限り網羅的に明確にすることである。この際、因果関係の特定を急ぐべきではなく、客観的な事実関係を速やかに調査すべきである。
この調査は、民事・刑事上の責任追及やその他の争訟等への対応を直接の目的とするものでないことは言うまでもなく、学校とその設置者が事実に向き合うことで、当該事態への対処や同種の事態の発生防止を図るものである。
法第28条の調査を実りあるものにするためには、学校の設置者・学校自身が、たとえ不都合なことがあったとしても、事実にしっかりと向き合おうとする姿勢が重要である。学校の設置者は附属機関等に対して積極的に資料を提供するとともに、調査結果を重んじ、主体的に再発防止に取り組まなければならない。

ア)いじめられた生徒からの聴き取りが可能な場合
いじめられた生徒からの聴き取りが可能な場合、いじめられた生徒から十分に聴き取るとともに、在籍生徒や教職員に対する質問紙調査や聴き取り調査を行うことなどが考えられる。この際、いじめられた生徒や情報を提供してくれた生徒を守ることを最優先とした調査実施が必要である(例えば、質問票の使用に当たり個別の事案が広く明らかになり、被害生徒の学校復帰が阻害されることのないよう配慮する等)。
調査による事実関係の確認とともに、いじめた生徒への指導を行い、いじめ行為を止める。
いじめられた生徒に対しては、事情や心情を聴取し、いじめられた生徒の状況にあわせた継続的なケアを行い、落ち着いた学校生活復帰の支援や学習支援等をすることが必要である。

イ)いじめられた生徒からの聴き取りが不可能な場合
生徒の入院や死亡など、いじめられた生徒からの聴き取りが不可能な場合は、当該生徒の保護者の要望・意見を十分に聴取し、迅速に当該保護者に今後の調査について協議し、調査に着手する必要がある。調査方法としては、在籍生徒や教職員に対する質問紙調査や聴き取り調査などが考えられる。
(自殺の背景調査における留意事項)
生徒の自殺という事態が起こった場合の調査の在り方については、その後の自殺防止に資する観点から、自殺の背景調査を実施することが必要である。この調査においては、亡くなった生徒の尊厳を保持しつつ、その死に至った経過を検証し再発防止策を構ずることを目指し、遺族の気持ちに十分配慮しながら行うことが必要である。
いじめがその要因として疑われる場合の背景調査については、法第28条第1項に定める調査に相当することとなり、その在り方については,以下の事項に留意のうえ、「子供の自殺が起きたときの背景調査の指針(改訂版)」(平成26年7月文部科学省・児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議)を参考とするものとする。

○ 背景調査に当たり、遺族が、当該生徒を最も身近に知り、また、背景調査について切実な心情を持つことを認識し、その要望・意見を十分に聴取するとともに、できる限りの配慮と説明を行う。

○ 在校生及びその保護者に対しても、できる限りの配慮と説明を行う。

○ 死亡した生徒が置かれていた状況として、いじめの疑いがあることを踏まえ、学校の設置者又は学校は、遺族に対して主体的に、在校生へのアンケート調査や一斉聴き取り調査を含む詳しい調査の実施を提案する。

○ 詳しい調査を行うに当たり、学校の設置者又は学校は、遺族に対して、調査の目的・目標、調査を行う組織の構成等、調査の概ねの期間や方法、入手した資料の取り扱い、遺族に対する説明の在り方や調査結果の公表に関する方針などについて、できる限り、遺族と合意しておくことが必要である。

○ 調査を行う組織については、弁護士や精神科医、学識経験者、心理や福祉の専門家であるスクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカー等の専門的知識及び経験を有する者であって、当該いじめ事案の関係者と直接の人間関係又は特別の利害関係を有する者ではない者(第三者)について、職能団体や大学、学会からの推薦等により参加を図ることにより,当該調査の公平性・中立性を確保するよう努める。

○ 背景調査においては、自殺が起きた後の時間の経過等に伴う制約の下で、できる限り、偏りのない資料や情報を多く収集し、それらの信頼性の吟味を含めて、客観的に、特定の資料や情報にのみ依拠することなく総合的に分析評価を行うよう努める。

 

○ 客観的な事実関係の調査を迅速に進めることが必要であり、それらの事実の影響についての分析評価については、専門的知識及び経験を有する者の援助を求めることが必要であることに留意する。

○ 学校が調査を行う場合においては、当該学校の設置者は、情報の提供について必要な指導及び支援を行うこととされており、学校の設置者の適切な対応が求められる。

○ 情報発信・報道対応については、プライバシーへの配慮のうえ、正確で一貫した情報提供が必要であり、初期の段階で情報がないからといって、トラブルや不適切な対応がなかったと決めつけたり、断片的な情報で誤解を与えたりすることのないよう留意する。なお、亡くなった児童生徒の尊厳の保持や、子供の自殺は連鎖(後追い)の可能性があることなどを踏まえ、報道の在り方に特別の注意が必要であり、WHO(世界保健機関)による自殺報道への提言を参考にする必要がある。

 

⑥ その他留意事項

法第23条第2項においても、いじめの事実の有無の確認を行うための措置を講ずるとされ、学校において、いじめの事実の有無の確認のための措置を講じた結果、重大事態であると判断した場合も想定されるが、それのみでは重大事態の全貌の事実関係が明確にされたとは限らず、未だその一部が解明されたにすぎない場合もあり得ることから、法第28条第1項の「重大事態に係る事実関係を明確にするための調査」として、法第23条第2項で行った調査資料の再分析や、必要に応じて新たな調査を行うこととする。ただし、法第23条第2項による措置にて事実関係の全貌が十分に明確にされたと判断できる場合はこの限りでない。
また、事案の重大性を踏まえ、学校の設置者の積極的な支援が必要となる場合がある。例えば、特に教育委員会においては、義務教育段階の生徒に関して、出席停止措置の活用や、いじめられた生徒又はその保護者が希望する場合には、就学校の指定の変更や区域外就学等の弾力的な対応を検討することも必要である。
また重大事態が発生した場合に、関係のあった生徒が深く傷つき、学校全体の生徒や保護者や地域にも不安や動揺が広がったり、時には事実に基づかない風評等が流れたりする場合もある。学校の設置者及び学校は、生徒や保護者への心のケアと落ち着いた学校生活を取り戻すための支援に努めるとともに、予断のない一貫した情報発信、個人のプライバシーへの配慮に留意する必要がある。

ⅱ)調査結果の提供及び報告

①いじめを受けた児童生徒及びその保護者に対する情報を適切に提供する責任

 

(学校の設置者又はその設置する学校による対処)
第28条第2項学校の設置者又はその設置する学校は、前項の規定による調査を行ったときは,当該調査に係るいじめを受けた生徒等及びその保護者に対し、当該調査に係る重大事態の事実関係等その他の必要な情報を適切に提供するものとする。

 

学校の設置者又は学校は、いじめを受けた生徒やその保護者に対して、事実関係等その他の必要な情報を提供する責任を有することを踏まえ、調査により明らかになった事実関係(いじめ行為がいつ、誰から行われ、どのような態様であったか、学校がどのように対応したか)について、いじめを受けた生徒やその保護者に対して説明する。この情報の提供に当たっては、適時・適切な方法で、経過報告があることが望ましい。
これらの情報の提供に当たっては、学校の設置者又は学校は、他の生徒のプライバシー保護に配慮するなど、関係者の個人情報に十分配慮し、適切に提供する。
ただし、いたずらに個人情報保護を盾に説明を怠るようなことがあってはならない。
質問紙調査の実施により得られたアンケートについては、いじめられた生徒又はその保護者に提供する場合があることをあらかじめ念頭におき、調査に先立ち、その旨を調査対象となる在校生やその保護者に説明する等の措置が必要であることに留意する。
また、学校が調査を行う場合においては、当該学校の設置者は、情報の提供の内容・方法・時期などについて必要な指導及び支援を行うこととされており、学校の設置者の適切な対応が求められる。

②調査結果の報告
調査結果については、調査結果は市長に、それぞれ報告する。
上記①の説明の結果を踏まえて、いじめを受けた生徒又はその保護者が希望する場合には、いじめを受けた生徒又はその保護者の所見をまとめた文書の提供を受け、調査結果の報告に添えて市長等に送付する。

(2)調査結果の報告を受けた市長による再調査及び措置

ⅰ)再調査

 

(公立の学校に係る対処)
第30条第2項前項の規定による報告を受けた地方公共団体の長は、当該報告に係る重大事態への対処又は当該重大事態と同種の事態の発生の防止のため必要があると認めるときは、附属機関を設けて調査を行う等の方法により、第28条第1項の規定による調査の結果について調査を行うことができる。

 

4) いじめた生徒への指導又はその保護者への助言について

1.いじめたとされる生徒からも事実関係の聴取を行い、いじめがあったことが確認された場合、学校は、複数の教職員が連携し、必要に応じて心理や福祉等の専門家、教員・警察官経験者など外部専門家の協力を得て、組織的に、いじめをやめさせ、その再発を防止する措置をとる。

2.事実関係を聴取したら、迅速に保護者に連絡し、事実に対する保護者の理解や納得を得た上、学校と保護者が連携して以後の対応を適切に行えるよう保護者の協力を求めるとともに、保護者に対する継続的な助言を行う。

3.いじめた生徒への指導に当たっては、いじめは人格を傷つけ、生命、身体又は財産を脅かす行為であることを理解させ、自らの行為の責任を自覚させる。いじめた生徒が抱える問題など、いじめの背景にも目を向け、当該生徒の安心・安全,健全な人格の発達に配慮する。生徒の個人情報の取扱い等、プライバシーには十分に留意して以後の対応を行っていく。

4.いじめの状況に応じて、心理的な孤立感・疎外感を与えないよう一定の教育的配慮の下、特別の指導計画による指導のほか、さらに出席停止や警察との連携による措置も含め、毅然とした対応をする。教育上必要があると認めるときは、学校教育法第11条の規定に基づき、適切に、生徒に対して懲戒を加えることも検討していく。

5.ただし、いじめには様々な要因があることに鑑み、いじめた生徒や保護者に対しても寄り添う教師と厳しく対応しる教師の役割を明確にしておくことも大切である。また、懲戒を加える際には、主観的な感情に任せて一方的に行うのではなく、教育的配慮に十分に留意し、いじめた生徒が自ら行為の悪質性を理解し、健全な人間関係を育むことができるよう成長を促す目的で行う。

 

※留意点

懲戒とは、学校教育法施行規則に定める退学(公立義務教育諸学校に在籍する学齢児童生徒を除く)、停学(義務教育諸学校に在籍する学齢児童生徒を除く)訓告のほか、児童生徒に肉体的苦痛を与えるものでない限り、通常、懲戒権の範囲内と判断されると考えられる行為として注意、叱責、居残り、別室指導、起立、宿題、清掃、学校当番の割当て、文書指導などがある。

 

5) いじめが起きた集団への働きかけ

1.いじめを見ていた生徒に対しても、自分の問題として捉えさせる。たとえ、いじめを止めさ   せることはできなくても、担任教師などに連絡できる関係性を構築する。

2.はやしたてるなど同調していた生徒に対しては、それらの行為はいじめに加担する行為であることを理解させる。

3.学級や学年、学校全体で話し合うなどして、いじめは絶対に許されない行為であり、根絶しようという態度を行き渡らせるようにする。

4.いじめの解決とは、加害生徒による被害生徒に対する謝罪のみで終わるものではなく、被害生徒と加害生徒をはじめとする他の生徒との関係の修復を経て、双方の当事者や周りの者全員を含む集団が、好ましい集団活動を取り戻し、新たな活動に踏み出すことをもって判断されるべきである。全ての生徒が、集団の一員として、互いを尊重し、認め合う人間関係を構築できるような集団づくりを進めていく。

 

6)ネット上のいじめへの対応について(情報モラルの育成)

1.ネット上の不適切な書き込み等については、被害の拡大を避けるため、発覚した場合、直ちに削除する措置をとる。名誉毀損やプライバシー侵害等があった場合、プロバイダに対して速やかに削除を求めるなど必要な措置を講じる。こうした措置をとるに当たり、必要に応じて法務局又は地方法務局の協力を求める。

2.生徒の生命、身体又は財産に重大な被害が生じるおそれがあるときは、直ちに所轄警察署に通報し、適切に援助を求める。

3.パスワード付きサイトやSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)、携帯電話のメールを利用したいじめなどについては、より大人の目に触れにくく、発見しにくいため、学校における情報モラル教育を進めるとともに、保護者においてもこれらについての理解を求めていく。

4.発信された情報が急速に広がる、発信者の匿名性、安易に個人情報を得ることができる等の特性を踏まえて、ネット使用に対する生徒の規範意識を高め、ルールを守り、正しい情報や知識の活用能力を養う指導する。

 

(4)その他の留意事項

ア) 組織的な指導体制

1.いじめへの対応は、校長を中心に全教職員が一致協力体制を確立することが重要であり、一部の教職員や特定の教職員が抱え込むのではなく、情報を共有し、組織的に対応することが必要であり、いじめがあった場合の組織的な対処を可能とするよう、平素からこれらの対応の在り方について、全ての教職員で共通理解を図る。

2.いじめの問題等に関する指導記録を保存し、生徒の進学・進級や転学に当たって、適切に引き継いだり情報提供したりできる体制をとる。

3.また、必要に応じて、心理や福祉の専門家、弁護士、医師、教員・警察官経験者など外部専門家等が参加しながら対応することにより、より実効的ないじめの問題の解決にあたる。

イ)校内研修の充実

1.全ての教職員の共通認識を図るため、少なくとも年に一回以上、いじめを始めとする生徒指導上の諸問題等に関する校内研修を行う。教職員の異動等によって、教職員間の共通認識が形骸化してしまわないためにも、年間計画に位置づけた校内研修の実施を行う。

ウ)学校評価と教員評価

1.学校評価において、いじめの問題を取り扱うに当たっては、学校評価の目的を踏まえて行う。いじめの有無やその多寡のみを評価するのではなく、問題を隠さず、いじめの実態把握や対応が促されるよう、生徒や地域の状況を十分踏まえた目標の設定や、目標に対する具体的な取組状況や達成状況を評価し、学校は評価結果を踏まえてその改善に取り組む。

エ)地域や家庭との連携について

1.学校基本方針等について地域や保護者の理解を得ることで、地域や家庭に対して、いじめの問題の重要性の認識を広めるとともに、家庭訪問や学校通信などを通じて家庭との緊密な連携協力を図る。例えば、学校、PTA、地域の関係団体等がいじめの問題について協議する機会を設けたり、学校協議会を活用したりするなど、地域と連携した対策を推進する。

2.より多くの大人が子どもの悩みや相談を受け止めることができるようにするため、学校と家庭、地域が組織的に連携・協働する体制を構築する。

藤井寺中学校 いじめ防止の取り組み H31年度 年間計画

計画および評価 未然防止の取り組み 早期発見の取り組み 保護者・地域・外部との連携 教職員研修
4

 

○年間活動計画検討

○「いじめ防止基本方針」の内容確認

○学級・学年開き

○人権擁護の視点による定期的な生徒指導通信・学年通信の発信

○スクールカウンセラー・相談窓口等の周知

○家庭訪問

○発育測定

5 ○人権・道徳教育年間活動計画

・道徳教材「違いの意味を見直す」

○前期生徒会役員・専門委員会取り組み開始 ○1年宿泊学習 ○PTA総会

○授業参観

○藤人権総会

○小中連絡会

6 ○交通安全教室

○学校生活アンケート

○社会性測定用尺度

○2、3年宿泊学習

○教育相談

○一斉下校指導

○授業参観 ○校内研究授業
7

 

○社会性測定用尺度の分析と検証

○アサーション<自己表現>トレーニングの実施

○非行防止教室

○薬物乱用防止教室

○夏期休業中補充学習

○期末懇談

○地区懇談会

○民生児童委員との懇談会

○校内道徳研修

○教職員研修

8

 

○学年登校日 ○We Love藤中クリーンアップ作戦 ○生徒指導研修

○教職員研修

9 ○体育大会取り組み ○中学校区別学習会
10

 

・道徳教材「情報化社会に生きる」 ○生徒会役員選挙

○後期生徒会役員・専門委員会取り組み開始

○ふじネット ○道徳研究授業
11 ○学校生活アンケート

○社会性測定用尺度

○保護者対象アンケート

○校外学習取り組み

○2年職業体験

○教育相談

○授業参観
12 ○社会性測定用尺度の分析と検証 ○学校教育自己判断

○期末懇談会

1 ○PTA人権啓発講座
2

 

○学校教育自己判断結果の分析と検証 ○学校生活アンケート

○社会性測定用尺度

○教育相談 ○学校協議会 ○南人教実践交流会
3 ○社会性測定用尺度の分析と検証 ○3年生を送る会 ○小中連絡会

○中高連絡会

年間 ○月1回生徒指導部会(いじめ対策委員会を兼ねる)開催 ○月1回生徒会役員会・専門委員会の取り組み

○月1回生徒議会開催

○全校集会校長講話、生徒指導部の話

○月1回生徒指導部会による情報交換、運営会議・職員会議による共通理解 ○月1回PTA校区巡視

○月1回、1週間あいさつ運動

○SC相談

 

 

藤井寺中学校 いじめ対応マニュアル(いじめを把握したとき)